交通事故に遭って、保険会社との示談交渉に悩んでいる。
「弁護士に相談したいけど、費用はいくらかかるの?」「高額な費用を払って損をしないか不安」そんな疑問を持つ方は多いでしょう。
実は、交通事故の弁護士費用には明確な相場があり、多くのケースで着手金10〜20万円、成功報酬は獲得した賠償金の10〜20%程度が目安です。
さらに、弁護士特約(弁護士費用特約)を使えば、最大300万円まで保険会社が負担してくれるため、自己負担ゼロで弁護士に依頼できるケースがほとんどです。
また、最近では「着手金無料・完全成功報酬型」を採用する法律事務所も増えており、初期費用を気にせず相談できる環境が整っています。
この記事では、交通事故の弁護士費用の内訳、相場、計算方法、実際の費用例、費用を抑える方法、そして費用倒れにならないためのポイントまで、わかりやすく徹底解説します。
交通事故でお悩みの方、弁護士費用が気になる方は、ぜひ最後までお読みください。
交通事故の弁護士費用の内訳|6つの費用項目

まず、交通事故の弁護士費用には、どのような項目があるのかを確認しましょう。
弁護士費用の6つの内訳
交通事故の弁護士費用は、主に以下の6つの項目で構成されています。
① 相談料
弁護士に正式に依頼する前の相談にかかる費用です。
- 相場:30分5,000円〜1万円程度
- 無料の場合:初回相談無料、交通事故案件は相談料無料とする事務所も多い
② 着手金
弁護士に依頼した時点で支払う費用です。結果に関わらず発生し、原則として返金されません。
- 相場:10万円〜20万円程度(経済的利益の2〜8%)
- 無料の場合:「着手金無料・完全成功報酬型」を採用する事務所も増加中
③ 報酬金(成功報酬)
示談や訴訟が成功した際に、獲得した賠償金(経済的利益)に応じて支払う費用です。
- 相場:獲得した賠償金の10〜20%+定額(10〜20万円程度)
- 計算基準:保険会社提示額からの増額分のみを基準とする事務所もある
④ 実費
事件処理に実際にかかった費用です。
- 主な内訳:交通費、通信費、収入印紙代、郵送料、医療記録の取得費用など
- 相場:数千円〜数万円程度
⑤ 日当
弁護士が遠方の裁判所や現場に出向く際にかかる費用です。
- 相場:
- 半日(移動時間2〜4時間):3万円〜5万円
- 1日(移動時間4時間以上):5万円〜10万円
⑥ その他の費用
- 鑑定費用:医学的鑑定が必要な場合(数十万円〜)
- 調査費用:事故状況の調査が必要な場合
交通事故の弁護士費用の相場|ケース別に解説

次に、交通事故の弁護士費用の具体的な相場を、ケース別に見ていきましょう。
ケース① むちうち・軽傷の示談交渉(弁護士特約なし)
事故内容:追突事故でむちうち、通院3ヶ月、保険会社提示額120万円→弁護士介入後180万円に増額
弁護士費用の内訳
- 相談料:初回無料
- 着手金:10万円
- 報酬金:増額分60万円×16%+20万円 = 29.6万円
- 実費:1万円
合計費用:約40.6万円
- 手元に残る金額:180万円 – 40.6万円 = 139.4万円
- (保険会社提示額120万円と比較すると、約19万円のプラス)
ケース② 後遺障害等級認定あり(弁護士特約なし)
事故内容:骨折で後遺障害等級12級認定、保険会社提示額500万円→弁護士介入後800万円に増額
弁護士費用の内訳
- 相談料:初回無料
- 着手金:20万円
- 報酬金:増額分300万円×16%+20万円 = 68万円
- 実費:5万円
合計費用:約93万円
- 手元に残る金額:800万円 – 93万円 = 707万円
- (保険会社提示額500万円と比較すると、約207万円のプラス)
ケース③ 死亡事故・高額賠償(弁護士特約なし)
事故内容:死亡事故、保険会社提示額3000万円→弁護士介入後5000万円に増額
弁護士費用の内訳
- 相談料:初回無料
- 着手金:50万円
- 報酬金:増額分2000万円×16%+30万円 = 350万円
- 実費・日当:20万円
合計費用:約420万円
- 手元に残る金額:5000万円 – 420万円 = 4580万円
- (保険会社提示額3000万円と比較すると、約1580万円のプラス)
ケース④ 弁護士特約を使った場合(自己負担ゼロ)
事故内容:追突事故でむちうち、通院6ヶ月、保険会社提示額200万円→弁護士介入後300万円に増額
弁護士費用の内訳
- 相談料:10万円
- 着手金:15万円
- 報酬金:増額分100万円×16%+20万円 = 36万円
- 実費:2万円
合計費用:約63万円
- 弁護士特約で全額補償:63万円(上限300万円以内)
- 自己負担額:0円
- 手元に残る金額:300万円(全額受け取り可能)
弁護士費用の計算方法|「経済的利益」とは?

弁護士費用の計算で重要なのが「経済的利益」という概念です。
経済的利益とは
経済的利益とは、弁護士が介入したことで得られた利益(金額)のことです。交通事故では、主に以下の2つの基準があります。
計算基準① 保険会社の提示額からの増額分
最近の法律事務所で多く採用されている基準です。
- 計算式:(弁護士介入後の獲得額 – 保険会社の提示額)= 経済的利益
例:保険会社提示額150万円→弁護士介入後250万円
- 経済的利益 = 250万円 – 150万円 = 100万円
- 報酬金 = 100万円×16% + 20万円 = 36万円
計算基準② 獲得した賠償金の全額
従来の計算方法で、一部の法律事務所で採用されています。
- 計算式:弁護士介入後の獲得額 = 経済的利益
例:弁護士介入後250万円獲得
- 経済的利益 = 250万円
- 報酬金 = 250万円×16% + 20万円 = 60万円
どちらの基準を採用しているかは事務所により異なるため、相談時に必ず確認しましょう。
着手金の基準
- 経済的利益が300万円以下:8%
- 経済的利益が300万円超〜3000万円以下:5%+9万円
- 経済的利益が3000万円超〜3億円以下:3%+69万円
- 経済的利益が3億円超:2%+369万円
報酬金の基準
- 経済的利益が300万円以下:16%
- 経済的利益が300万円超〜3000万円以下:10%+18万円
- 経済的利益が3000万円超〜3億円以下:6%+138万円
- 経済的利益が3億円超:4%+738万円
弁護士特約(弁護士費用特約)で費用負担ゼロに

弁護士特約とは
弁護士特約(弁護士費用特約)とは、交通事故の被害者が弁護士に相談・依頼する際の費用を、保険会社が補償してくれる制度です。
- 法律相談料:10万円まで
- 弁護士費用(着手金・報酬金・実費など):300万円まで
- 合計:最大310万円まで補償
弁護士特約を使うメリット

メリット① 自己負担ゼロで弁護士に依頼できる
ほとんどの交通事故案件では、弁護士費用は300万円以内に収まるため、実質的に自己負担ゼロで弁護士に依頼できます。
メリット② 保険の等級が下がらない
弁護士特約は「ノーカウント事故」扱いとなるため、何度使っても保険の等級が下がらず、保険料も上がりません。
メリット③ 家族の事故でも使える
契約者本人だけでなく、同居の家族や別居の未婚の子が交通事故に遭った場合でも利用できるケースが多くあります。
加入の確認方法
- 保険証券を見る
- 保険会社に電話で問い合わせる
- 保険会社のマイページ(Web)で確認する
弁護士費用を抑える3つの方法

弁護士特約がない場合でも、弁護士費用を抑える方法があります。
方法① 初回相談無料の法律事務所を選ぶ
多くの法律事務所が、交通事故案件について初回相談無料を実施しています。複数の事務所で相談し、費用やサービス内容を比較しましょう。
方法② 着手金無料・完全成功報酬型の事務所を選ぶ
最近では、着手金無料・完全成功報酬型を採用する法律事務所が増えています。
メリット
- 初期費用がかからない
- 成功しなければ報酬金も発生しない(実費は除く)
注意点
- 報酬金の割合が通常より高めに設定されている場合がある
- 実費は別途必要なケースが多い
方法③ 経済的利益の計算基準を確認する
報酬金の計算基準が「増額分のみ」か「獲得額全額」かで、費用が大きく変わります。
比較例(保険会社提示額150万円→弁護士介入後250万円)
- 増額分基準:経済的利益100万円 → 報酬金36万円
- 獲得額全額基準:経済的利益250万円 → 報酬金60万円
- 差額:24万円
費用倒れにならないための4つのポイント

「弁護士費用の方が高くなって損をした」という費用倒れを防ぐポイントを確認しましょう。
ポイント① 弁護士特約を最優先で確認する
弁護士特約があれば、費用倒れの心配はありません。まずは自分の保険に弁護士特約が付いているか確認しましょう。
ポイント② 増額の見込みを相談時に確認する
初回相談時に、「どの程度の増額が見込めるか」を弁護士に確認しましょう。増額見込みが弁護士費用を下回る場合、費用倒れのリスクがあります。
- 軽傷(むちうち・通院1〜2ヶ月):増額見込み10万円〜30万円
- 中程度(通院3〜6ヶ月):増額見込み30万円〜100万円
- 後遺障害あり:増額見込み100万円以上
ポイント③ 着手金無料の事務所を選ぶ
着手金が必要な場合、示談交渉が成立しなくても着手金は返還されません。
着手金無料の事務所なら、リスクを最小限に抑えられます。
ポイント④ 法テラス(日本司法支援センター)の利用を検討する
収入・資産が一定水準以下の場合、法テラスの民事法律扶助制度を利用できます。
- 弁護士費用の立替払い
- 分割返済が可能
- 費用が通常より安い
弁護士費用は誰が払う?加害者に請求できる?

「弁護士費用は加害者に請求できるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
訴訟の場合:一部請求可能
裁判(訴訟)で勝訴した場合、認容額(認められた賠償額)の10%を上限として、弁護士費用を加害者に請求できます。
例:裁判で500万円の賠償金が認められた場合
- 加害者に請求できる弁護士費用:500万円×10% = 50万円
示談交渉の場合:請求不可
裁判外の示談交渉では、弁護士費用を加害者に請求することはできません。
まとめ:交通事故の弁護士費用は適正な投資!弁護士特約なら自己負担ゼロ

交通事故の弁護士費用について詳しく解説してきました。
交通事故の弁護士費用は、決して「高い出費」ではなく、適正な賠償金を獲得するための投資です。特に弁護士特約があれば、費用負担を気にせず、専門家のサポートを受けられます。
保険会社の提示額に納得がいかない方、後遺障害等級認定を受けたい方、過失割合に不満がある方は、まず無料相談を活用し、弁護士に依頼するメリットと費用を確認してみましょう。
適切な賠償金を受け取ることで、治療費や生活費の不安を解消し、安心して治療に専念できる環境を整えることができます。


電話する
お問い合わせ