本事例は、ご相談者様のプライバシー保護および個人の特定を避けるため、実際の事案の趣旨を損なわない範囲で、一部の設定や事実関係を適宜変更・脚色して掲載しております。
| 事例詳細 | |
|---|---|
| ご依頼者 | 30代女性 |
| 事故状況 | 自動車 対 自動車 |
| 受傷部位・傷病名 | 頚椎捻挫(むちうち) |
| 後遺障害等級 | 非該当 |
| 保険会社提示額 | 90万円(既払額を除く) |
| 最終示談額 | 160万円(既払額を除く) |
| 依頼のタイミング | 保険会社から示談額を提示された後 |
| 弁護士費用特約 | あり |
事故の状況

依頼内容

ご依頼者が自家用車を運転し、信号待ちで停車していたところ、後方から来た自動車に激突されるという追突事故に遭われました。不意の強い衝撃により、ご依頼者は首に大きな負担を受け、いわゆる「むちうち(頚椎捻挫)」の症状を発症されました。
事故後、適切な治療を続け、幸いにも重篤な後遺症は残らず、後遺障害等級は「非該当」との判断となりました。
その後、相手方の保険会社から、すでに支払われた治療費などを除いた最終的な示談金として、約90万円の提示を受けられました。しかし、ご依頼者は「事故のせいで家事や日常生活に多大な支障が出たにもかかわらず、この金額は妥当なのだろうか」と疑問を抱き、当事務所へお越しいただきました。
幸いにもご自身の任意保険に弁護士費用特約がついていたため、費用面での自己負担のご不安なくご依頼いただく流れになりました。
弁護士費用特約がついている場合は、弁護士費用を300万円を上限として保険会社が負担してくれます。300万円を超えるケースは重大事故に限られており、ほとんどの事故について被害者は実質的な自己負担ゼロで弁護士のサポートを受けることができます。
弁護士の対応・結果
相手方の保険会社から提案された約90万円という金額は、保険会社が独自に定めている低い支払基準(任意保険基準)に基づいたものでした。特に専業主婦の方の場合、保険会社は休業損害(家事ができなかったことに対する補償)や慰謝料を低く算定する傾向があり、今回の提示額も、裁判手続きを行った場合に認められる弁護士(裁判)基準と比べて過小な金額でした。
休業損害とは、傷害事故によって被害者が治療または療養のために仕事を休むことや不十分な就業を余儀なくされたことによって、症状固定時期までの間に生じた収入の減少のこと。主婦(家事従事者)は、交通事故による減収はなくとも家事労働が制限された場合に正当な補償を受け取る権利があります。

- 自賠責基準
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自賠責保険の損害額算定の基準
- 任意保険基準
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各保険会社が個別に定めた支払い基準
- 弁護士(裁判)基準
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過去の裁判例に基づく最も高額で適正な基準
弁護士が代理人となり交渉をすることで、3つの基準の中で最も金額が高い弁護士(裁判)基準での請求が可能になります。これにより当初提示された金額の2~3倍になることも珍しいことではありません。

そこで、適切な賠償額への増額を求めて速やかに交渉を開始しました。 まずはご依頼者から、むちうちの症状によって、日々の買い物、掃除、洗濯、育児といった家庭内での役(主婦業)にどのような具体的な支障や制限が生じていたのかを詳しくヒアリングしました。
これらを客観的な事実として整理し「主婦としての労働にも大きな悪影響が出ている」こと、および「精神的苦痛に対する適正な慰謝料額」を法的に主張。相手方保険会社に対して、裁判基準に基づいた正当な賠償額を支払うよう強く求めました。
訴訟(裁判)に発展する前の段階でしたが、弁護士が明確な法的根拠をもって粘り強く交渉を重ねた結果、相手方保険会社も当方の主張を受け入れざるを得なくなり、大幅な譲歩を引き出すことに成功しました。
その結果、当初の提示額である約90万円から約70万円の大幅増額となり、裁判を起こすことなく最終的に約160万円(既払額を除く)を賠償額とする内容で示談が成立しました。
前田 啓吾後遺障害等級が「非該当」となったケースや、主婦(家事従事者)の方の事故であっても、弁護士が介入して交渉することによって、賠償額は大きく変わります。
本事例は、弁護士費用特約を活用し、ご依頼者に費用面でのご負担をかけることなく、迅速に適正な賠償を勝ち取ることができた事例となりました。

