交通事故に遭いケガの治療が終わっても痛みやしびれなどの後遺症が残る場合があります。そのような場合は、後遺障害等級の認定を受けることで各等級に応じた後遺障害慰謝料や逸失利益などの賠償金を請求することができます。
後遺障害等級13級の慰謝料相場や主な症状や認定基準を分かりやすく解説します。
後遺障害等級13級とは?
後遺障害等級は1級~14級までの16段階に分けられており、そのうち後遺障害等級13級は2番目に低い等級となります。そのため請求できる後遺障害慰謝料や逸失利益の相場も2番目に低くなります。
損保料率算出機構の発行する「2025年自動車保険の概況 」によると、後遺障害等級13級の認定件数は327件に上り、後遺障害認定全体の35,216件に対して、0.93%となります。
後遺障害等級13級の後遺障害慰謝料
後遺障害等級13級の後遺障害慰謝料は、どの「算定基準」を用いて計算するかによって大きく異なります。慰謝料の算定基準には以下の3つがあります。
後遺障害慰謝料とは、交通事故で後遺症が残ってしまった被害者の「肉体的・精神的苦痛」に対して支払われる賠償金です。
| 算定基準 | 後遺障害慰謝料の額 |
|---|---|
| 自賠責 基準 | 57万円 |
| 任意保険 基準 | 原則非公開 |
| 弁護士 基準 | 180万円 |
- 自賠責基準
-
自賠責保険の損害額算定の基準
- 任意保険基準
-
各保険会社が個別に定めた支払い基準
- 弁護士基準
-
過去の裁判例に基づく最も高額で適正な基準

後遺障害等級13級の逸失利益
後遺障害等級認定を受けると逸失利益を請求することができます。
逸失利益とは、後遺症や死亡によって将来得られるはずだったのに失ってしまった収入に対する補償
逸失利益は、原則として以下の計算式で算出します。
逸失利益の計算式
逸失利益=基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数
後遺障害等級13級の場合、労働能力喪失率は原則9%として計算されます。
後遺障害等級13級の主な症状や認定基準
| 13級 | 部位 | 症状 |
|---|---|---|
| 1号 | 眼 | 1眼の視力が0.6以下になったもの |
| 2号 | 眼 | 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの |
| 3号 | 眼 | 1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの |
| 4号 | 眼 | 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの |
| 5号 | 口 | 5歯以上に対し歯科補てつを加えたもの |
| 6号 | 手 | 1手の小指の用を廃したもの |
| 7号 | 手 | 1手の親指の指骨の一部を失ったもの |
| 8号 | 足 | 1下肢を1cm以上短縮したもの |
| 9号 | 足 | 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの |
| 10号 | 足 | 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの |
| 11号 | 腹部 | 胸腹部臓器の機能に傷害を残すもの |
13級1号:1眼の視力が0.6以下になったもの
- 視力
-
裸眼視力だけではなくメガネやコンタクトレンズで矯正した視力
交通事故などの影響により、片方の目の視力が 0.6以下 に低下した状態を指します。日常の軽度な作業は支障なくこなせるケースも多いですが、長時間のデスクワーク・運転・遠近感や距離感の把握が必要な作業においては、疲れやすさや違和感が生じやすくなります。
事故前後で視力が悪化したかどうかを証明するため、事故前の視力と症状固定時の正確な測定結果が必要となります。
13級2号:正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
- 複視の症状
-
1つの物が2つ(またはそれ以上)に見える症状
自覚症状だけでなく、等級認定には専門的検査や医師の所見が必要となります。
- 自覚症状
- 眼筋の麻痺等複視を残す明らかな原因があること
- ヘススクリーンテストで5度以上のずれがある
また、正面を見た場合に複視の症状を残すものは、後遺障害等級10級2号に該当します。
13級3号:1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
- 半盲症
-
視界の右半分もしくは左半分が見えなくなる視野障害
- 視野狭窄
-
視野が狭くなる視野障害
- 視野変状
-
視野の一部に点状や斑模様の欠損が生じる視野障害
これらのいずれかの症状によって視野が欠け、通常の視野の60%以下となった場合、後遺障害等級13級3号に該当します。なお、両目に視野障害が残った場合には、後遺障害等級9級3号に該当します。
13級4号:両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
- まぶたの一部に欠損
-
まぶたを閉じても白目が見えている状態
- まつげはげ
-
まつげの生えている部分の1/2以上にわたってまつげが生えてこなくなった状態
片目にこれらの症状が残った場合は、後遺障害等級14級1号に該当します。
13級5号:5歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
- 歯科補てつ
-
歯が欠けたり抜けてしまった場合に補てつ物(インプラント・入れ歯など)によって、歯の機能を回復させる治療
歯科補てつを何箇所行うかによって、認定される等級が異なります。
| 補てつ箇所 | 後遺障害等級 |
|---|---|
| 3歯以上 | 14級2号 |
| 5歯以上 | 13級5号 |
| 7歯以上 | 12級3号 |
| 10歯以上 | 11級4号 |
| 14歯以上 | 10級4号 |
13級6号:1手の小指の用を廃したもの
- 手指の末節骨の長さの1/2以上を失った
- 中手指節関節又は近位指節間関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限される
- 親指については、橈側外転又は掌側外転のいずれかが健側の1/2以下に制限されている
- 手指の末節の指腹部及び側部の深部感覚及び表在感覚が完全に脱失した
13級7号:1手の親指の指骨の一部を失ったもの
- 手指の指骨の一部を失った
-
指の骨の一部が切断・欠損していたり、遊離骨片(骨の破片が離れている状態)が骨折後も残っている状態
レントゲン(X線)やCTなどの画像上で骨の欠損が明確に確認できる必要があります。
13級8号:1下肢を1cm以上短縮したもの
骨折などの影響で、骨盤の出っ張りから足の内くるぶしまでの長さを測ったとき、怪我をしていない側の足よりも短くなった状態です。たった数cmと思うかもしれませんが、左右の脚の長さに差ができると、歩くときに体が左右に傾いてギクシャクしたり、腰や膝に負担がかかって痛みの原因になったりします。
何cm短くなったかによって等級が異なります。
| 短縮した長さ | 後遺障害等級 |
|---|---|
| 1cm以上 | 13級8号 |
| 3cm以上 | 10級8号 |
| 5cm以上 | 8級5号 |
13級9号:1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
- 第3の足指以下
-
足の中指、薬指、小指
- 足指を失ったもの
-
中足指節関節(付け根の関節)から先をすべて失った状態
13級10号:1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
- 第2の足指
-
足の人差し指
- 第3の足指以下
-
足の中指、薬指、小指
- 指が切断された
- 関節が強直して全く動かせない状態となった
- 末関節の長さの半分以上を失った
- 第二関節、第三関節を失った、可動域が1/2以下に制限された
13級11号:胸腹部臓器の機能に傷害を残すもの
- 噴門部又は幽門部を含む胃の一部を亡失した
- 胆のうを失った
- ひ臓を失った
- じん臓を失っていない場合でGFRが70ml/分を超え90ml/分以下
- 一側のじん臓を失ったもので、(ア) GFRが30ml/分を超え50ml/分以下(イ) GFRが50ml/分を超え70ml/分以下GFRが70ml/分を超え90ml/分以下のいずれにも該当しない
- 生殖機能に軽微な障害を残す など
交通事故の後遺症が残ったら弁護士に相談
交通事故後に痛みやしびれなどの後遺症が残ってしまった場合、適切な補償を受けるためには「早い段階で弁護士に相談すること」を強くおすすめします。
- 後遺障害等級の認定確率が高まる
- 弁護士基準を用いて交渉できる
- 保険会社とのやり取りをすべて代行

「自分は13級に該当するのだろうか」「保険会社からの提示額が妥当かわからない」とお悩みの方は、後遺障害申請を行う前の段階から仙台青葉ゆかり法律事務所にご相談ください。後遺障害等級認定のサポートから示談交渉まで被害者に寄り添いサポートさせていただきます。


